自転車は経費になるのか

個人事業主だったり副業をしていたりして確定申告が必要な場合、少しでも税金を安く抑えるために経費にできるものは経費として処理したいでしょう。そこで、仕事のために購入した自転車は経費として計上することができるのでしょうか。この記事では、自転車を経費として計上できる場合にはどんな場合があるのかなどについて解説します。

仕事で使う自転車は経費にできる

仕事で使うもの経費にすることができます。そのため、自転車も仕事で使うと証明することができれば基本的に経費として計上することが可能です。しかし、経費であるかどうかは司法に則って判断されるために自分では経費として計上できると思っていても、実際はできないという場合も少なくありません。そこで、まずは経費として判断される基準を知っておきましょう。

経費として判断される基準の1つ目が「事業との関連性を説明できる支出であること、また、そのための証拠も揃っていること」です。したがって、自転車を経費として計上するためには仕事に必要であることが証明できることが求められます。

2つ目の基準は「常識の範囲内の支出であること、また一般常識に比べて妥当な金額であること」です。今は様々な種類の自転車が登場しており、特に都心部では通勤にロードレーサーなど高額な自転車を使用している人も少なくありません。しかし、あまりにも自転車の金額が高額すぎる場合、趣味の範囲と判断され、経費として認められない可能性があるので注意しましょう。

そして3つ目の基準は「良心に照らして、やましいところがない支出であること」です。この点に関しては自分で使う目的ならあまり意識する必要はないでしょう。

このように自転車を経費として計上するならこの3点に注意したうえで経費として自転車の購入費用を計上する必要があります。この3点のうち特に注意すべきなのが1つ目の「事業との関連性を説明できる支出であること」です。実際に仕事で自転車を使っていても、用途がはっきりしていないと事業との関連性がわからないとして経費として計上できない可能性があります。この点は事業内容によって異なるので、自分が行っている事業において自転車を計上できるかどうか相談できる人がいるなら事前に相談したうえで計上しましょう。

自転車を購入したときの処理方法は?

それでは、自転車の購入費用はどのように経費として計上するのでしょうか。

経費には様々な科目がありますが、自転車の場合、金額によって科目が異なります。

まず、10万円より安いの自転車の場合は消耗品費に分類されます。消耗品費は10万円以下で事業との関連性が認められれば基本的に問題なく計上することが可能です。自動車など高額な乗り物を購入する場合、固定資産として減価償却を行わなければいけませんが、消耗品に分類できる場合はその必要がありません。

次に10万円~30万円の自転車を購入した場合は「減価償却資産の特例」と言って、青色申告の場合にのみ「30万円未満の固定資産であれば、購入した時点で一括損金にしても問題ない」というルールが適用されます。そのため、法人や青色申告の手続きを済ませている個人事業主なら30万円まで減価償却を考えずにそのまま経費として計上することが可能です。

しかし、個人事業主で青色申告の手続きを済ませていない場合、白色申告しか選択できません。そうなると10~30万円の自転車でも固定資産として扱われ、減価償却を考えて経費を計上する必要があります。自転車以外でもこのルールは適用されるので個人事業主は基本的に青色申告の手続きを済ませておきましょう。

そして30万円以上の自転車を購入した場合は個人事業主・法人に関係なく、どんな場合でも減価償却を考えて計上する必要があります。減価償却とはものは使用年数によって価値が下がるという考え方のことを言い、購入費用を耐用年数で割った金額をその年の経費として計上することが可能です。自転車の耐用年数は2年とされているので、例えば50万円の自転車を経費としたい場合は2年に分けて25万円ずつを計上することとなります。

サラリーマンは自転車を経費にできる?

運動不足を解消するために通勤に自転車を使うサラリーマンは多いです。そこで個人事業主や法人の場合、自転車の購入費用を経費として計上することが認められていますが、サラリーマンの場合はどうなのでしょうか。

この点に関しては、経費として認められますが、お金が戻ってくるわけではなく、控除となってしまうことを理解しておく必要があります。

サラリーマンが給与を計算する際、仕事に必要なものを購入するためにかかった費用のうち一定の金額を経費として認める「特定支出控除」という制度があり、元々自転車は特定支出控除に含まれていませんが、2012年に税制改正が行われたことにより、自転車の購入費用も特定支出控除のうちの1つとして認められるようになりました。ただ、この特定支出控除を利用する場合の計上方法は個人事業主や法人の場合の経費の計上方法と違うので注意が必要です。

特別支出控除額の計算方法は「特定支出額-給与所得控除額/2」で求めることができます。例えば年収が600万円の人が70万円の自転車を購入したとします。年収600万円の人の給与所得控除額は66万円なので、特別支出控除によって70-66=4万円の控除を受けることが可能です。

特別支出控除は経費として扱いたい全てのものの金額を合算し、そこから給与所得控除額の半分の金額を引いた金額分の控除を受けることができることから、サラリーマンとして働くなら知っておきたい制度と言えるでしょう。ちなみに特定支出控除においては自転車だけでなく仕事に使うスーツや靴などの購入費用も経費として認められます。ただ、この場合も個人事業主や法人と同じく、仕事との関連性を証明できるものが必要となるので注意が必要です。

個人事業主が自転車を経費にする場合は按分割合に注意

個人事業主が自転車を経費としたい場合、購入費用の全額を経費とすることはできません。

個人事業主だと自転車を購入した場合仕事だけでなくプライベートでも使用するでしょう。そこで自転車を経費として計上するには業務を行うにあたって必要なものを仕事で利用する頻度に応じて経費として計上する金額を決定する家事按分という考え方を用います。

例えば14万円の自転車を購入し、仕事のために自転車を使うのは週に4日だとします。そうすると按分割合は4/7となり、14万円×4/7=8万円となるので、8万円を自転車の購入費用として計上することができます。

この家事按分という考え方は自転車以外にも様々なものを経費として計上するにあたって欠かせない考え方であり、個人事業主として自宅を職場として働くならこの考え方は必ず知っておくべきでしょう。

家事按分の考え方を用いる例としてインターネット費用が挙げられます。例えば週5で仕事をしていて、1ヶ月のインターネット費用が3,500円なら3,500円×5/7=2,500円、1年は12ヶ月なので2,500×12=3万円を経費として計上することが可能になります。それ以外にも電気代や家賃なども家事按分の考え方を用いることで経費として計上することができるようになります。

この家事按分の考え方を用いて自転車を経費として計上したい場合、先ほど解説した通り、業務で使用していることを証明することができなければ経費として認められません。場合によっては経費として認めてもらえないこともあります。

そこで自転車を経費として認めてもらうにあたっては、取引先との打ち合わせの記録など、業務を行うにあたって自転車を使ったことを証明できるものを念のために用意しておくのが良いでしょう。”

自転車の購入費用を経費で落として得をしよう

どんな働き方でも自転車を経費として計上することが可能です。しかし、業務に使用していることを認めてもらえないと経費として認められないので損をすることになってしまいます。

そうならないためにも、ここで紹介した業務で使用するものを経費として計上するにあたって注意すべき点を確認したうえで、自転車の購入費用を計上しましょう。

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