領収書の但し書きでよく目にするのが「お品代」です。

たいていの領収書で使える便利な但し書きですが、その領収書を受け取る経理担当者には、何を買ったのか、どの勘定項目で処理すればいいのかが、全く伝わりません。

勘定項目とは、その取引が何に使われたものなのかを表す項目名のことです。家計簿で例えると、食費、日用品費、光熱費といった具合です。

領収書の但し書きは買ったものや用途を明確にする必要があります。その後の処理に必要な勘定項目の仕訳をスムーズにするためにも、よく使う勘定項目をおさえておきましょう。

領収書の但し書きは具体的に書いてもらう

会社内で使用する備品などを購入した場合は、以下の勘定項目がよく使用されます。

最もよく使われるのは消耗品費です。ペンやファイル、コピー用紙などの文具や来客で使うお茶やごみ袋、トイレットペーパーなどもこれに当たります。通信費には切手が当てはまります。またダイレクトメールやチラシなどの印刷代は広告宣伝費となります。

たとえば、会社で使うノートを購入したとしましょう。領収書の但し書きには「御品代」ではなく「文具代」など具体的に書いてもらうとわかりやすいです。

その領収書が何の勘定項目になるのかわからない場合も具体的な但し書きにして買ったものや用途をメモしておくと良いです。トイレットペーパーと文具など、一つのお店で合わせて買った場合は「消耗品他」というように但し書きを記入しましょう。

領収書の但し書きは経理の時間短縮につながる

セミナーや勉強会の費用や、取引先との食事会の費用など、社外で支出した際も同様に、領収書は勘定項目ごとに仕訳されます。社外の勘定項目としてよく使われるものには、研修費や福利厚生費、会議費、交際費などがあります。

社内で使う勘定項目とは違い、何をどの項目にするのかが会社ごとに異なる場合が多いのが飲食の費用です。また、領収書を交際費とするか、会議費とするかでは税務上の扱いに差があります。

飲食に関する領収書は、「食事代○名分」などと但し書きしてもらい、誰と何の名目で使った費用なのかをメモしておきましょう。

その他に交際費にあたるものとして、取引先へのお中元やお歳暮、冠婚葬祭の費用などがあります。この場合の但し書きは「ギフト代」で良いでしょう。開店祝いなどでお花を贈った場合には、「お花代」としても結構です。この時も内容の詳細がわかる案内状やメモを残しておくようにしてください。

誰が見てもわかりやすい領収書は、経理担当者への心遣いですし、経理業務の時間短縮にもなります。よく使う勘定項目をおさえて、スマートな領収書作りを心がけましょう。

たまに見かけるお品代の領収書は問題ないの?

経理の仕事をしていると、但し書きに「お品代」とだけ書かれた領収書を渡されることもあるかもしれません。

多種多様な商品を購入した際など、但し書きに全部書ききれずにお品代とまとめてしまうことがあります。果たして、このお品代とだけ書かれた領収書を税務署は是認してくれるものなのでしょうか。

結論から言うと、是認されないという訳ではありません。しかし必ずしも問題がないという訳ではないのです。

最悪の場合は不正を疑われた挙げ句、徹底的に税務署で調べ挙げられて、その領収書の正当性が証明されなければ脱税行為をしたということになってしまいます。そうなると重いペナルティを受けた上に社会的信用まで失いかねません。

その様な事態を避けるためにも、どういう領収書に問題があり、どのように対策すべきか学ぶ必要があります。

こんなお品代は気をつけて!

それではどのような領収書が税務署から怪しまれてしまうのでしょうか。問題になるのは、あまりにもお品代と書かれた領収書が多すぎたり、高額すぎた場合です。

具体的には、その店舗の他の領収書は低額のものばかりで但し書きもしっかりと記されているのに、何点かの高額な領収書だけお品代としか書かれていなければ、不審に思われてしまうことが容易に想像できるのではないでしょうか。高額なものだからこそ用途をハッキリさせておいた方がベターです。また、領収書を発行した店舗と領収書の内容が食い違う場合も目をつけられます。

飲食店などのサービス提供しか行わないお店でお品代の領収書が発行されるのも不自然です。このときに宛先が「上様」などと書かれていると、プライベートの領収書を不正目的で使用したと疑われかねませんので、やはり宛名と但し書きは明確に書いてもらうに限るでしょう。

お品代の領収書で困ったときは

お店によっては、勝手に「上様」や「お品代」と領収書に書かれてしまう場合があります。

自分が購入するときは、書き直してもらうようにお店にお願いしてみましょう。しかし、それができないときや、他の社員から渡された領収書がそう書かれてしまっているときは、領収書の欄外にボールペンなどで明細を追記しておきましょう。

このとき、ボールペンは書き直しできないものでなければいけませんので注意してください。

また、たくさんの商品を購入した際には、購入した中で一番高額なものの品名を書いてもらい、残りを「他○点」というふうに書いてもらえば大丈夫です。

領収書はなるべく簡潔・明確に書いてもらうため、これらのことを意識することが大切です。また自分だけではなく、他の社員にも協力してもらえるように、情報の共有をしていきましょう。